ココがポイント
絶滅危惧種の植物と小鳥さん(前回はこちらをクリック)
今回の旅地図
*青い線が今回の旅ルートとなります
*数字につきましては、👇下に表示されている目次の番号となります
青ヶ島の二重カルデラを目指す!
初めての方はこちらからどうぞ☞八丈島&青ヶ島 八丈富士と星空を求めて①
八丈島&青ヶ島 八丈富士と星空を求めて⑤の続きです
青ヶ島といえば二重カルデラ!と離島にふさわしい断崖絶壁海に囲まれた島で
語ったことがあるのを覚えているだろうか
今回は二重カルデラで知っていると青ヶ島の自然が満喫できるよう綴りたい
朝起きて朝食を済ませ、宿を出発し歩き始めると、島唯一のポツンとした信号機を通り過ぎた
この信号機は小・中学校のすぐ横に設置されており、島っ子が信号機について学ぶためにある
歩いている途中で、右側に道らしき跡が残っていた
ガードレールも少し錆びているくらいでそこまで古くはなさそうだ
小さな木々、シダやコケ類の広がるスピードに背筋が凍った
日本の限界集落もいずれこのようになってしまうのだろう
田んぼが広がっているわけではないが、日本の里山のような風景が広がる
能登半島の白米千枚田にどこか雰囲気が似ている
空の方は、綿菓子のような積雲がふわふわ漂っていたので、
こいつが成長しない限り、今のところ雨の心配はなさそうだ
平成流し坂トンネルを抜けると、二重カルデラの内輪山丸山が現れる
いつ見てもプッチンプリンで形変わらずに、謎の安心感に包まれる
ここから急激な下り坂が続き、途中で休憩しながら下っていく
車だとあっという間なところでも、歩くととても遠く離れているように感じる
坂を下り、少し進むと多様な緑に挟まれたメインストリートが現れる
ここは集落から三宝港に通じる唯一の通り道で、意外と車が通過する
東京都管轄エリアで道が綺麗なのは、安心感を与えてくれる
八丈島も含めて島民の車は品川ナンバーが多く、通るたびに都会な雰囲気を醸し出す
恐竜がいた時代にタイムスリップ
古生代から中生代へ恐竜が現れた時代にタイムスリップした感覚に
させてくれるのがオオタニワタリの楽園だ!
パーのような太く長い葉が斜め上に向かって広がり、
落ちてきた枯れ葉などを上手く集めて栄養分にしてしまう
シダ植物であるため、花は咲かずに葉の裏に胞子が確認できる
オオタニワタリは絶滅危惧種(EN)に指定されており、日本では貴重な種である
着生植物で岩や木々の隙間から成長したオオタニワタリを観察することができる
先ほどの道を左折し、内輪山丸山方面に続く道は、オオタニワタリの群生地と
言ってもいいくらいあらゆる所ににょきにょき生えている
さらに詳しく
日本では、絶滅危惧ⅠA類はイリオモテヤマネコや二ホンカワウソ、絶滅危惧ⅠB類は二ホンウナギやヤンバルクイナ、絶滅危惧Ⅱ類はアオウミガメやイモリなどが指定されているわ
これだけ植物が密だとオオタニワタリを探せ!というゲームをしたくなる
個人的には、突き出た岩に付着しているのがお気に入り!
手つかずの自然は、見ているだけで癒され、力強さも感じる
ショウヘイオオタニに浸ったところで、次のステージへ進もう
貴重な小鳥アカコッコ
細い枝に1羽の小さな鳥が羽を休ませているのがわかるだろうか
この鳥はアカコッコと呼ばれ、絶滅危惧種(EN)の貴重な小鳥さん
伊豆諸島の島々を中心に生息し、スズメの仲間でもある
近年数を減らしている要因に、ネズミ対策で伊豆諸島へ持ち込まれた
二ホンイタチに捕食されるケースが目立つという
通り道でじっとしているとアカコッコが道端の枯れ葉の集まるところへやってきた
餌でも探しに来たのだろうか、よく見ると木の枝を上手く利用して隠れている
頭は真っ黒、嘴は黄色く、胸辺りは橙色となっており、背中はよく見るスズメにそっくりだ
二重カルデラ目当ての人は、バードウォッチングもしてみてはいかがだろうか
アカコッコ以外にもメジロやハヤブサなどたくさんの種類の鳥さんが飛んでいるので楽しい
私も鳥についてはあまり詳しくはないが、アカコッコをきっかけに
野鳥観察も積極的にチャレンジしていきたい
密林を抜けると青ヶ島唯一のキャンプ場が現れる
以前来たときも、夏ではあったが利用者を見たことない
整備されてはいるが、背丈の低い植物に覆われている
オオタニワタリに囲まれてキャンプも格別なのだろう
丸山遊歩道チャレンジ
内輪山丸山の遊歩道への案内板は、初めての方にとってもわかりやすい
そして、ここから体験したあの記憶が蘇る
そう、通称足つぼ激痛マッサージコースである
心構えはできているが、以前と違うのは登山シューズを履いていることだ
それにしても辺りがシダ!シダ!シダ!12月でこの状態
上の方はどうなっているのか気になって仕方がない
足場を確認しつつ、一歩ずつゆっくり登っていく
どちらのコースが良いか案内板が現れる
記憶によると尾根道コースが心地よかったので、もう一度歩くことに決める
背後のオオタニワタリもそっちがイイヨ!と唱えてる
ここはプッチンプリンのように見える丸山のへこんでいるところだろう
今も採取しているかは不明だが、縦に椿が植えてあり、周囲より密度が薄い
道端には外来種の植物もちらほら、渡り鳥が運んだのか、人が運んだのか、
どちらにしても心地よくはない
ぐるっと1周回ってきたが登山シューズのおかげで足に負担はなかった
そして、丸山唯一禿げている部分にやってきた、ひんぎゃの熱によって
植物が育ちにくい環境で、地面に触れるとじわじわ熱が伝わってくる
ちなみに外輪山の一番高い場所が大凸部の展望台である
内からでも外からでも楽しめるところが、カルデラの長所だ
丸山を1周し下山、先ほど眺めていたところに到着した
上を眺めるともくもくと白い湯気が立つひんぎゃを見つけた
すぐ傍にひんぎゃを利用したサウナと地熱釜があるが、
今回は宿のお昼ご飯が用意されているのでパスする
さてと、宿へ戻るためにアカコッコとともに羽ばたこう! (次回もお楽しみに!)(^^♪3